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八巻 秀のスーパービジョン & コンサルテーションに対する考え方
人の心理に関わる、あるいは人間関係を扱う仕事をやっていく中で、様々な「壁」にぶつかることは多いですし、そうであるからこそ、それを乗り越えようとすることは大切です。
例えば、1つあるいはいくつかの担当するケースの解決に困難さを感じている場合、自分の専門家としての自分の能力に限界を感じたり、専門家としてできることに虚しさを感じることがあるかもしれません。 仕事上でこれらのような色々な 「壁」を意識することは、対人援助の仕事に関わったものならば、当然のことながら、誰でも起こりうることなのです。
それらの「壁」は、あなたが「人の心に関わるプロの専門家」になるためには、決して避けては通れないものであり、それらの「壁」をいくつか乗り越えていくことで、自分の「持ち味」を発揮しながら、心理あるいは人間関係を扱うプロフェッショナルになっていくのだと思います。
その「壁」から目をそらさず、ごまかさずに、まさに自分の今の「人生の課題」として、じっくりと取り組んでみませんか?
そのような時に、「あまり身近でない心理の専門家」に、スーパービジョンを受けてみることをオススメします。(「身近でない」ということは重要です!)
勇気を持って・主体的にスーパービジョンを受けようとする行為自体が、その「壁」を乗り越えていくためのきっかけに十分になりうると思います。
スーパービジョンのあり方について、現在私(八巻)が考えていることを以下にお示ししたいと思います
「あなたの患者さんの治療のことは、ある意味ではあなたが一番知っていることです。私にできることは、スーパービジョン、つまり監督ではありません。あなたの治療に関する報告が私にはどう見えるのかということ、つまりエクストラ・ビジョン(extra vision: 「別の見方」の意味)をあなたに提供することです。」
岡野憲一郎(著) 自然流精神療法のすすめ (2003年) 星和書店 P4より
私自身のスーパービジョンにのぞむ基本姿勢は、上記の岡野氏の述べる「エクストラビジョン」という考え方と同じです。これまでも様々な専門家や大学院生などとお会いしながら、このような考えを持ってスーパービジョン、いやエクストラ・ビジョン(EV)を行ってきました。 これはクライエントに対している時と全く同じことだと思います。
もう1つEVを行う際に心がけていることは、EVを受けに来られた方(バイジー)にとって、「必要なものを・必要な時に(on demand)提供する」ということです。いわゆるバイジーの「ニーズに応えるEVを行う」こととも言えるでしょう。
しばしば「いざSVを始めると、やめたいと言いにくい」という声を聞きます。現場で働く方は大変忙しい。なかなか定期的にEVを受ける時間がとれないこともあるでしょう。本当に必要な時、例えば上記のような「壁」に当たったなと思う時に、EVを受けられることが、現場で働く方のニーズにかなうことではないかと思います。
多くのスーパービジョンでは、1つないしは複数の事例について、スーパーバイジーがスーパーバイザーに相談し助言を受ける、という構図が一般的かもしれません。
私のEVでは、事例のみにとどまらず、その事例を巡って関係しているあらゆる方々や、バイジーの職場の同僚・上司などとの人間関係、あるいは自分自身や家族との関係についても、話題にのせて検討することがあります。
私がものの見方として採用している「システム論」の考え方では、問題が発生している「問題維持システム」がそこにある限り、それがクライエントだけで生じているはずがないと考えます。
「問題維持システム」をまさに維持している要素である、クライエント(+セラピスト)やその周りのあらゆる人(システム)を、可能な限りEVで取り上げて、その「問題維持システム」を少しでも「問題解消システム」に変えていくお手伝いをすること、これがEVの作業の1つの大きな目標だと考えています。
以上、私のスーパービジョンいや、エクストラ・ビジョンでは、「Extra Vision」「On Demand」「System Treatment」の3つの要素を大切にして行っています。
これからも多くの専門家の方とお会いしながら、その方が担当されているケースが少しでもより良い方向に向かうため、少しでも楽にお仕事を遂行できるように、あるいはその方の心理の専門家としての (学派などにとらわれない本来の)「持ち味」を見つけていくためのお手伝いを、「エクストラ・ビジョン」を通してお手伝いできればと考えています。
どうぞお気軽に、あるいは勇気を持って、エクストラ・ビジョンをお受けになってみて下さい。
◆料金:12,000円/60分