この「オンライン・レクチャー」は、日曜日や休日などの午前中2時間で、臨床心理学におけるさまざまなテーマ・内容で、講師がオンライン上でレクチャーをしていただくという企画。
第8回目となる「オンライン・レクチャー2024冬」は、白木孝二(しらき・こうじ)先生(Nagoya Connect & Share)に「PTMF(Power Threat Meaning Framework:パワー・脅威・意味のフレームワーク)」について、お話ししていただきます。
以下は白木先生に書いていただいたこのオンライン・レクチャーの案内文です。
PTMF(Power Threat Meaning Framework:パワー・脅威・意味のフレームワーク)は、心理的苦悩の理解と支援に関して、精神科診断に代わるもの(Alternative代替案)として、イギリスの専門家と利用者の協力によって開発されたものです。
心理的苦悩や様々な問題(行動)を診断や治療が必要な疾患(症状)と捉える精神医学モデルに対して、疑問と懸念を投げかけ、限界と問題を指摘した上で、その代替案として、新たな視点(フレームワーク)を提示し、包括的な実践の可能性を示した試み・企てです。
PTMFは、開発者の一人であるLucy Johnstoneが言うように「我々の苦痛の理由についての、精神科診断に基づかない、これまでとは異なった、希望に満ちたナラティブ、または物語を創り出すためのツール・方法を(我々に)与えてくれる」新たなフレームワークなのです。
研修内容(予定)
1)PTMFの研究開発の背景
2)心理的苦悩、行動的問題の医学(生物学)モデルと社会、心理モデル
3)PTMFの基本的枠組み パワー、脅威、意味、脅威への反応
4)PTMF の基本的問い
5)PTMFの実践への応用、他のアプローチの共通性と差異
白木先生が示してくださっているように、PTMFの手法を生かした関わりを行なっていくことが、これからの心理的支援には必要であり、今まさにより多くの支援者がPTMFを学び、それを指針としていくことが重要だと思います。またPTMFには、オープンダイアローグのトレーニングの一部として取り入れても良い共通性があるとも感じられました。
精神科医、看護師、心理専門職、ソーシャルワーカーなどの支援者から、精神科診断の「パワー」に悩む当事者まで、幅広く学んでほしい考え方だと思います。
本レクチャーは、PTMFについてしっかりと基本から学んでいただけると思います。
現在、対人援助職に携わっている方、そのような職に就きたいと思っている方、など多くの方にご参加していただきたいオンライン研修です。どうぞ奮ってご参加ください。
日 時 | 2024年 2月18日(日) 10時〜12時 |
内 容 |
講義 「心理的苦悩の理解と支援の新たなパラダイム、PTMF(パワー・脅威・意味のフレームワーク)を学ぶ」 |
講 師 |
白木孝二 先生(Nagoya Connect & Share 代表) 《司会進行》 八巻 秀(駒澤大学 教授・SYプラクティス代表) |
参加資格 | Zoomが使用可能(PCでもスマホでも可能)であれば、どなたでも参加可能です。 |
参加費 | 3,500円(事前振り込み。振り込み後の返金は行いません) |
定 員 |
30名 |
参加申込 |
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